スタートアップの創業メンバーとしてジョインする話。

創業間もないスタートアップへのジョインを決め、"創業メンバー" として、とある企業の "航海図" をつくろうとしている、しがない OL の奮闘記を綴ります。

 

"創業者" ではなく、"創業メンバー" の一員としてスタートアップへの参画を悩まれるであろう方々に向けたブログです。日々の出来事や心情を記録します。

 

 

略歴

 

安定を捨て、スタートアップにジョインすることにした理由

スタートアップにフルコミットすることにした決め手は、最大のリスクをとることができる最後のタイミングだったからである。

 

フルコミットを決意するまで非常に悩んだが、自身のこれまでのキャリア選択の軸を考えた結果、自分はどうやら結婚がしたいようで、現在の年齢を考えると今が最大のリスクをとることができる最後のタイミングである、ということにふと気がついたのである。

 

人がリスクを取ることができるタイミングは限られている。

そして、そのタイミングの大半は結婚前、または子どもが生まれる前に集約されると思っている。

 

スタートアップへの参画を肚に決めた当時、本業で一緒に仕事をしていたチームメンバーの50%が所帯持ちだった。

さらにその40%はお子さんが生まれて間もない時期で、育児と仕事の両立の大変さを毎日目にしていた。

 

自分も家庭をもって、子どもを育てることになったら同じ轍を踏むことになる。育児が始まったら今以上に仕事に没頭することも、仕事で何かを成し遂げることに挑戦することもできなくなる。今がラストチャンスだ。

 

毎日出社しながらそんなことを思い、仕事に没頭できる時間が有限であることに焦りを覚えていた。

 

年齢も30手前で、仮に起業に失敗したとしても会社員に戻る選択肢もあるし、まだやり直しが効く年齢でもあった。

 

時はまさに「今、飛び込め。」と私に告げていたのである。

 

何のスキルも持たないからこそ、必死になれる

起業やスタートアップに興味を持っている人であれば、今をときめく数多のスタートアップの創業記なるものを読み漁っていることと思う。

その多くは、有名外コン出身者による共同創業、エンジニアとして輝かしい経歴をひっさげた技術者の参画、有名大学出身者かつ一流企業出身者で固めた経営陣、など目も眩む経歴に圧倒される。

 

私もそんな表舞台の役者なのか、と問われると決してそんなことはない。

ただの一般人である。

 

元々、副業を始めた時点で独立を見据えて動いていた。

代表との出会いは、副業の仕事が少しずつとれるようになってきたタイミングで何となく参加したフリーランス向けのイベントだった。

 

隣にいた、かつ年齢が近そうだったから、という理由で私から代表に話しかけた。

 

結局、会が終わるまで私が代表にほぼ質問攻めするかたちで終始二人で話していたが、解散する直前に連絡先を交換することになり、数度のやりとりを経て今に至る。

 

出会った当時も今も、代表の経歴も実績も圧倒的すぎて、本業でも副業でも大した実績を残せていない私に、代表が声を掛けてくれた理由はまったく分からなかった。

 

代表の経歴であれば、優秀な知り合いも、声を掛ければ参画してくれる人はいくらでもいるだろうに、何も持たない私になぜ声を掛けてくれたのだろう、と。

 

考えても答えは出なかったし、聞く勇気もなかった。

 

というより、聞いたところで

正直誰でも良かったのですが、ちょうど人を探していたタイミングでしがないOLさんと出会ったので。

みたいな返答が返ってきそうで、「誰でも良かった」という回答を聞きたくなかったのもまた事実である。

 

そんな時に出会ったのが「今この場にいる」それが自分の最大の価値、という鈴木聡さんの言葉である。

僕より上手いベーシストは掃いて捨てるほどいますが、どんなに上手なプレイヤーも、演奏をしなければ価値が出せません。

今夜このバンドでお客さんを楽しませられるのは、僕しかいません。上手いあの人も、同時にあちこちで演奏できるわけではないのです。

「今この場にいる」それが自分の最大の価値だと考えることにしています。それは他の誰にも物理的にできないことだからです。

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代表が私に声を掛けた理由は何だっていい。

でも、今ここで断ったらもう二度とこんな機会は巡ってこないだろうし、仮に巡ってきたとしても私はもう最大のリスクをとれなくなっているかもしれない。

 

何もスキルがないし、何も期待されていないだろうからこそ、振られた仕事は何だってやるし、これ以上頑張れないところまでやり切った上で結果を残せないのであれば、もう本当にその時に身を引こう。

 

持たざる者にしか分からない心持であろうし、持たざる者だからこそ振り落とされないように必死でしがみつくのである。

 

これまでの実績を買われてスタートアップに参画された方には理解しがたいであろうし、今後スタートアップへの参画を考えられている方にもまったくおススメしない方法ではある。

 

ただ、必死だからこそ千載一遇のチャンスを逃さない自信だけはある(と願っている)。

 

 

これから草ベンチャー的生活(ビズリーチの創業記を読んだことのある方ならピンとくるかと思う)が始まるが、30歳に到達するまでがむしゃらに走り抜けていくその様子を準リアルタイムでお届けしていく所存である。